あなたは不動産投資に種類があることをご存じでしょうか。
また、その中からご自身にとって最適な不動産投資の種類を見極められているでしょうか。ご自身の状況や今後の人生計画に合った種類を見つけることで、不動産投資の成功に近づくことができます。その一方で、自身のライフスタイルと異なる種類や、今後の計画を見据えた購入でない場合、不動産投資はむしろ貴方の選択肢を奪ってしまう可能性もあります。
そこで、この記事では不動産投資の種類について、以下の内容をお伝えします。
この記事を読んでいただくことで、自分にとって最適な海外不動産投資の種類はどれか、また気を付けるべきポイントが分かります。不動産投資の全体像を理解しながら、自分と照らし合せて読み進めていってください。
- 種類の説明各種類のメリット
- リスク海外不動産投資の場合の条件
- それぞれの種類がオススメな方
不動産投資における種類の定義・棲み分けの理解
様々な定義はありますが、不動産投資の主要な種類は大きく分けて以下の4つに分けられます。
- 区分投資
- 一棟投資
- 戸建て投資
- 小口不動産投資
またこれらの種類が、新築物件と中古物件で更に分かれます。
とはいえ全てを覚えることは大変な為、不動産投資家の多くが重要視する指標で一括比較すると、以下のような通りになります。
観点 | 区分投資 | 一棟投資 | 戸建て投資 | 小口不動産投資 |
---|---|---|---|---|
狙える総利益額 | ◯ | ◎ | △ | △ |
利回り | ◯ | ◎ | △ | ◯ |
空室リスク | △ | △ | ◯ | ◎ |
建物リスク | ◯ | ◎ | ◯ | ◎ |
賃料下落リスク | △ | ◯ | △ | ◎ |
区分投資の定義・解説
区分投資とは、複数住戸で構成されるマンションやアパート等の一部の部屋を購入し、短中期的には賃貸や民泊などによる運用益、長期的には住戸自体の価格上昇などから得られる売却益をリターンとして見込む投資種類です。
一棟投資と比較すると比較的低額から始められ、全世界的な不動産投資マーケットの大半を占める商材であり、不動産投資の基本戦略と言えるでしょう。また購入に係る情報収集力も一定求められることから、更に大きな不動産投資へステップアップすることを検討されている方にとっては非常に有益な経験となる可能性が高い種類です。
区分投資のメリット
マーケットの情報が多く存在しており、目利きによって利益最大化を狙える。
区分投資の最大のメリットは、選択肢が豊富かつ閲覧可能な過去実績が多いことで、目利きによってリスクを最小限にしつつ、リターンを最大化することが出来る点にあります。また、限られた住戸数を保有することによって、管理や運用、売却まで非常に柔軟性高く対応することが出来る点も魅力です。
区分投資のリスク
競合が多く、中途半端な意思決定がリスクに繋がる可能性がある。
一方でリスクとしては、賃貸付けの際に同じ条件の住戸(競合)が多く存在していることが挙げられます。特に中古物件の場合は、物件価格自体が下がっているケースも多く、隣室のオーナーと賃貸付けの価格競争が起こっている物件もあるため、立地や物件クオリティ、空室率などをしっかりと見極めて、長期間に渡って売り手市場となる確率が高い物件で投資を行うことが必要です。
一棟投資の定義・解説
一棟投資とは、複数住戸で構成されるマンションやアパート等の全ての部屋を購入し、短中期的には賃貸や民泊などによる運用益、長期的には住戸自体の価格上昇などから得られる売却益をリターンとして見込む投資種類です。
他の投資種類と比較すると非常に高額な投資となる場合が多いものの、利益額も大きく予想される投資種類になります。
一棟投資のメリット
資産価値の高さと、選べる選択肢の多様さ
一棟投資のメリットは、物件の資産性(土地含む)を全てご自身で保有することができ、資産価値上昇の恩恵を最も得られる点にあります。また物件の管理方法や関連事業者選定、住戸の売買、賃料に至るまで、全ての重要項目において意思決定を行うことができ、投資自由度が非常に高いことも魅力的です。
一棟投資のリスク
売却難易度による流動性の低さと、老朽化後の空室リスク
一棟売却の場合は価格の高さが、部屋単位で販売する場合は売却先確保の難易度が高いため、住戸数に応じて商材の流動性が低くなると言えます。その為、超長期保有の場合は老朽化などにより集客力の低下と空室リスクを踏まえる必要があります。
戸建て投資の定義・解説
戸建て投資は、個別の一戸建て住宅を購入し、それを賃貸に出すことで収益を得る投資手法です。土地と建物を一括して所有することができ、賃料収入に加えて、土地の価値が増加することでキャピタルゲインを狙うことも可能です。特に、都市部よりも郊外の物件で多く見られる投資手法で、初期投資額がアパートやマンションに比べて少額で済むことも特徴です。
戸建て投資のメリット
長期運用における安定性
戸建て投資の最大のメリットは、土地を含めた資産価値の安定性です。特に人気エリアに位置する物件であれば、長期的に地価が上昇する傾向があり、将来的な売却時に大きなキャピタルゲインを得られる可能性があります。さらに、ファミリー層向けの物件では、賃貸期間が長期化する傾向があり、空室リスクが低減することが期待されます。
戸建て投資のリスク
リスクマネジメントの難易度が高い
一方で、戸建て投資のリスクとしては、空室が発生した場合、他の賃貸住戸がないため収益が完全に途絶える点が挙げられます。特に、都市部よりも需要が低い郊外での投資では、空室期間が長期化するリスクがあります。また、老朽化による修繕費がかかるため、投資家は定期的なメンテナンスを計画的に行う必要があります。
小口不動産投資の定義・解説
小口不動産投資は、複数の投資家が共同で一つの物件に出資し、持ち分に応じて収益を分配する投資形態です。クラウドファンディングやファンド形式を通じて行われることが一般的で、少額から不動産投資を始められる点が特徴です。プロの運営会社が物件の管理を行うため、投資家は運営の手間がかからず、初心者に適した投資手法としても知られています。
小口不動産投資のメリット
初心者向けの少額&低リスク投資
小口不動産投資の最大のメリットは、少額から不動産投資に参加できる点です。一般的には10万円程度から投資を始めることが可能であり、複数の投資家でリスクを分散するため、個別の物件を全額購入するよりもリスクが低くなります。また、運営は専門の不動産管理会社が行うため、投資家自身が管理や運営に関わる必要がない点も大きな利点です
小口不動産投資のリスク
自己要因の少なさと運用利益のインパクト
一方で、小口不動産投資には、運営会社の業績に依存するリスクが伴います。プロジェクトがうまくいかなかった場合、収益が減少したり、元本割れが発生する可能性があります。また、投資家自身が物件選定や運営に関与できないため、運営会社の方針に依存する形となり、投資判断が制限されることもデメリットです。また少額での投資が一般的となるため、多くの場合は長期間の運用にも関わらず利益額が想定していたよりも少額になるといった傾向も見られます。
コンドミニアムの需要・供給市場について
コンドミニアムは、世界各地で人気のある不動産投資対象です。先進国では都市部を中心に安定した需要があり、供給も活発に行われています。一方で、東南アジアやアフリカの不動産新興国では、都市化と経済成長に伴い、急速に需要が拡大しています。価格はユニットのタイプや眺望、階層などの要素に左右され、投資家にとってこれらの要素を見極めることが成功への鍵となります。この記事では、コンドミニアム市場の現状や価格の変動要因について詳しく解説します。
不動産先進国(日本・アメリカ・欧州)における供給状況
不動産先進国では、コンドミニアムの供給が活発です。例えば、2023年には東京23区で新築マンションの供給が前年比5.2%増加しており、都市部の需要に応じた新規供給が継続的に行われています。また、アメリカや欧州の主要都市でも、都市化に伴う住宅需要が高まり、供給が追いつかない状況が続いています。
参照: https://www.globalpropertyguide.com/asia/japan/price-history
不動産新興国(東南アジア・アフリカ)における供給状況
東南アジアやアフリカでは、不動産市場が急速に成長しており、特に外国人投資家からの需要が増加しています。例えば、ベトナムやフィリピンでは新築コンドミニアムの供給が前年比で10%以上増加しており、都市化に伴い住宅供給が追いついていない売り手市場となっており、多くの投資家が関心を寄せています。
コンドミニアムの価格差分要素
コンドミニアムの価格は、ユニットタイプやレイアウト、眺望、階層などの要因によって大きく変動します。特に、都市部ではこれらの要素が賃料や販売価格に大きな影響を与えるため、購入時には注意が必要です。
ユニットタイプによる価格変動幅
ワンルームや1DKなどの小型ユニットは、需要が高く比較的高い価格設定がされる一方、ファミリー向けの広いユニットは価格が高騰しやすく、賃貸需要も安定しています。
参照:https://www.numbeo.com/property-investment/
ルームレイアウト、角部屋による価格変動幅
角部屋は一般的にプライバシーが高く、窓が多いことから需要が高いため、同じ建物内でも価格が10%程度高くなる傾向にあります。部屋のレイアウトが良好であれば、それもまた価格に反映される要因となります。
眺望による価格変動幅
良い眺望が得られる部屋は、特に高層マンションで価格が大幅に上昇します。たとえば、日本でいうと東京タワーや海を見渡せる部屋は、平均的な価格より20%〜30%高く設定されることが多いです。