近年、投資やビジネスの場面で海外銀行口座のニーズが高まっています。特に資産を海外に分散したい、為替リスクを抑えたい、あるいは海外の投資機会を活用したいと考える方にとって、海外口座は有用な選択肢です。しかし、「実際にどうやって開設すればよいのか?」「どの国の銀行を選べばいいのか?」と疑問に感じる方も多いでしょう。そこで本記事では、日本にいながら海外口座を開設する具体的な方法を、初心者にも分かりやすく解説していきます。
また、留学や長期の海外出張で現地通貨を手軽に管理したいといった目的で口座開設を検討している方、そして国際的な送金や現地決済がスムーズに行える便利さを求めるビジネスオーナーの皆様にも役立つ情報を網羅しています。海外口座を開設する際のポイントや注意点、そして口座開設がしやすいおすすめの銀行も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
本記事の対象読者
- 資産の分散やリスク管理を考えている方
海外の銀行に資産を分散することで、万が一のリスクに備えたい方。 - 為替リスクを抑えたいと考える投資家
複数の通貨で資産を持つことで、為替変動のリスクを分散したい方。 - 海外不動産や外国株式投資を検討している方
海外口座があれば、現地通貨での決済や送金がスムーズに行えます。 - ビジネスオーナーや経営者
海外進出や国際取引で、現地での送金や決済を効率化したい方。 - 海外留学や長期出張の予定がある方
現地通貨の管理や日常的な支払いを手軽に済ませたい方。 - デジタルノマド・フリーランサー
国際的に働くため、各国で柔軟に資金管理ができる口座を必要とする方。
日本から海外銀行口座を開設する方法
解説をする前に、海外のおすすめ銀行口座の最大年利を日本と比べて見てみましょう。
下記の表から分かるように、日本より年利が大きいです。
銀行名 | 国 | 最大年利 | 日本との差分 |
---|---|---|---|
HSBC香港 | 香港 | 2〜5.7% | +2〜+4% |
アクレダ銀行 | カンボジア | 1.50〜4.80% | +1.2〜+4.5% |
JDB銀行 | ラオス | 1.50% | +1.2% |
オンラインバンキングの活用
近年、インターネットの普及により、海外銀行口座の開設は、かつてのように海外渡航が必須というわけではなくなりました。
多くの銀行がオンラインバンキングサービスを提供しており、日本にいながらにして口座開設の手続きが完結できるケースが増えています。オンラインバンキングを利用した口座開設は、手続きの簡便さだけでなく、時間や費用を大幅に削減できるというメリットがあります。ただし、オンラインでの手続きには、本人確認書類の提出やビデオ通話による本人確認など、銀行によって異なる要件が求められる場合があるため、事前に確認が必要です。
代理店を利用した口座開設
海外銀行口座の開設を専門とする代理店を利用する方法もあります。代理店は、口座開設の手続きを代行してくれるだけでなく、必要な書類の収集や翻訳、銀行とのやり取りなど、様々なサポートを提供してくれます。特に、英語に不慣れな方や、海外銀行口座開設の手続きに不安がある方にとっては、代理店を利用することで、スムーズに口座開設を進めることができます。ただし、代理店を利用する場合は、手数料が発生する場合があるため、事前に確認が必要です。
非居住者向けのサービス
海外銀行の中には、非居住者向けの口座開設サービスを提供しているところもあります。非居住者向けのサービスは、日本に居住している外国人や、海外に居住している日本人が、海外銀行口座を開設するためのサービスです。非居住者向けのサービスを利用することで、日本にいながらにして海外銀行口座を開設することができます。ただし、非居住者向けのサービスは、一般的に、居住者向けのサービスよりも、口座開設の条件が厳しく、手数料が高くなる場合があるため、注意が必要です。
日本にいながら海外口座開設の法律上の注意点
違法ではないの?
海外銀行口座の開設は、法律上、原則として禁止されていません。ただし、海外銀行口座を開設する目的によっては、税金や外為法などの法律に抵触する場合があります。例えば、脱税目的で海外銀行口座を開設したり、違法な資金を海外に送金したりすることは、法律違反となります。
個人や法人海外口座を開設するのは合法
個人や法人が海外銀行口座を開設することは、法律上原則として問題ありません。海外銀行口座は、海外での資産運用や海外事業の展開、海外旅行の際に現地通貨を管理するなど、様々な目的で利用することができます。ただし、海外銀行口座を開設する際には、税金や外為法などの法律を遵守する必要があります。
違法性のある業者の営業活動には注意が必要
近年、海外銀行口座開設を装った違法な業者の営業活動が問題となっています。このような業者は、高額な手数料を請求したり、顧客の情報を不正に利用したりするなど、様々な悪質な行為を行っています。海外銀行口座を開設する際には、信頼できる銀行や代理店を選ぶことが重要です。また、不審な業者からの勧誘には、十分に注意する必要があります。
金融庁からの注意喚起
最近、日本に拠点のない外国の銀行の預金口座の開設をお手伝いするとして、手数料を振り込ませたり、預金口座の開設資金を外国に送金させたりする事例が見受けられます。
最近、銀行ではない業者が、外国に実在する銀行名が記載されたパンフレット等を使って、日本に居ながら高金利の預金口座を開設できるなどと勧誘する事例が見られます。
しかし、日本に居ながらにして、日本に拠点のない外国の銀行の預金口座を開設したり、預金をしたりするには、「外国銀行代理銀行」として認可を受けた銀行で手続をする必要があります。
参照元:預金口座開設の勧誘に関する注意喚起について – 金融庁
(https://www.fsa.go.jp/news/26/ginkou/20150617-2.html)
日本にいながら海外口座開設のメリット・デメリット
メリット
海外銀行口座を開設することで、様々なメリットがあります。
主なメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 資産の分散化:日本国内の銀行口座にのみ資産を集中させていると、地震や金融危機などのリスクに備えられません。海外銀行口座を開設することで、資産を分散化し、リスクを軽減することができます。
- 海外での資産運用:海外銀行口座は、海外での資産運用を行うための基盤となります。海外株式や債券、不動産など、様々な投資商品に投資することができます。
- 海外旅行の円滑化:海外旅行の際に、現地通貨を事前に両替しておく必要はありません。海外銀行口座があれば、現地でATMから現金を引き出すことができます。
- 海外事業の展開:海外事業を展開する際には、海外銀行口座が必要となります。海外銀行口座があれば、海外での取引を円滑に行うことができます。
- プライバシー保護:一部の海外銀行では、顧客情報のプライバシー保護が厳格に行われています。日本国内の銀行よりも、プライバシーを重視したい方にとって、海外銀行口座は魅力的です。
日本にいながら海外口座開設のデメリット
海外銀行口座には、メリットだけでなく、デメリットも存在します。主なデメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 手数料:海外銀行口座は、日本国内の銀行口座よりも、手数料が高くなる傾向があります。口座開設手数料、維持手数料、送金手数料など、様々な手数料が発生します。
- 通貨リスク:海外銀行口座は、日本円以外の通貨で開設されることが多いです。そのため、為替レートの変動によって、資産価値が変動するリスクがあります。
- 情報収集の難しさ:海外銀行の情報は、日本国内の銀行の情報よりも、入手しにくい場合があります。銀行の評判やサービス内容などを調べる際には、注意が必要です。
- 言語の壁:海外銀行とのやり取りは、英語で行われることが多いです。英語に不慣れな方は、コミュニケーションに苦労する可能性があります。
- 規制の厳しさ:一部の海外銀行では、口座開設の条件が厳しく、口座開設が拒否される可能性があります。また、資金の出入りに制限が設けられている場合もあります。
利用可能な金融サービス
海外銀行口座では、日本国内の銀行口座と同様に、様々な金融サービスを利用することができます。
代表的なサービスとしては、以下の点が挙げられます。
- 預金:海外銀行口座に預金することで、資産を安全に保管することができます。
- 送金:海外銀行口座から、日本国内の銀行口座や、他の海外銀行口座に送金することができます。
- クレジットカード:海外銀行口座に紐づいたクレジットカードを発行することができます。
- デビットカード:海外銀行口座に紐づいたデビットカードを発行することができます。
- 投資:海外株式や債券、不動産など、様々な投資商品に投資することができます。
- ローン:海外銀行から、住宅ローンや事業ローンなどの融資を受けることができます。
日本にいながら開設可能なおすすめの銀行と金融機関
Wise(ワイズ)
Wiseは、世界中の銀行口座間で送金や両替を行うことができるサービスです。Wiseは、従来の銀行送金と比べて、手数料が安く、送金スピードが速いという特徴があります。また、Wiseは、複数の通貨に対応しており、海外での資産運用にも役立ちます。
ユニオンバンク
ユニオンバンクは、アメリカ合衆国カリフォルニア州に本社を置く銀行です。ユニオンバンクは、日本人に人気の高い海外銀行の一つです。ユニオンバンクは、日本国内に支店を設けており、日本語でのサポートを受けられます。また、ユニオンバンクは、オンラインバンキングサービスを提供しており、日本にいながらにして口座開設の手続きが完結できます。
アクレダ銀行(カンボジア)
アクレダ銀行は、カンボジアに本社を置く銀行です。アクレダ銀行は、日本人に人気の高い海外銀行の一つです。アクレダ銀行は、日本国内に支店を設けており、日本語でのサポートを受けられます。また、アクレダ銀行は、オンラインバンキングサービスを提供しており、日本にいながらにして口座開設の手続きが完結できます。
プライベートバンク(モナコ)
プライベートバンクは、富裕層向けの金融サービスを提供する銀行です。プライベートバンクは、顧客の資産を管理し、投資アドバイスを提供するなど、高度な金融サービスを提供しています。プライベートバンクは、プライバシー保護が厳格に行われているため、資産を安全に管理したい方にとって、魅力的な選択肢となります。
各国特有の口座開設方法
海外銀行口座を開設する際には、国によって、口座開設の手続きや必要な書類が異なります。例えば、アメリカ合衆国では、社会保障番号(SSN)が必要となる場合がありますが、シンガポールでは、必要ありません。また、一部の国では、口座開設に時間がかかる場合があります。海外銀行口座を開設する際には、事前に、その国の口座開設に関する情報を収集しておくことが重要です。
日本にいながら海外口座開設の手順
開設したい銀行を選ぶ
銀行を選ぶ際には、以下の点を考慮する必要があります。
- 手数料:口座開設手数料、維持手数料、送金手数料など、様々な手数料が発生します。手数料が安い銀行を選びましょう。
- サービス内容:預金、送金、クレジットカード、デビットカード、投資、ローンなど、様々な金融サービスを提供しています。必要なサービスを提供している銀行を選びましょう。
- セキュリティ:銀行のセキュリティ対策がしっかりとしているか確認しましょう。
- 評判:銀行の評判を調べましょう。インターネットで口コミなどを検索したり、実際に利用している人に話を聞いたりして、評判の良い銀行を選びましょう。
銀行によって異なりますが、一般的に、以下の書類が必要となります。
- パスポートまたは運転免許証などの身分証明書
- 住所証明書 * 収入証明書
- 銀行口座開設申込書
- その他、銀行が求める書類
銀行の指示に従って、オンラインで手続きを行うか、必要書類を郵送します。オンラインで手続きを行う場合は、ビデオ通話による本人確認などが求められる場合があります。郵送で手続きを行う場合は、書類の送付に時間がかかる場合があります。
まとめ
海外銀行口座を開設することは、資産の分散化や海外での資産運用など、様々なメリットがあります。ただし、手数料や通貨リスクなど、デメリットも存在します。海外銀行口座を開設する際には、メリットとデメリットを比較検討し、自分のニーズに合った銀行を選びましょう。また、法律上の注意点や手続きに必要な書類などを事前に確認しておくことが重要です。
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